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「強いままで終わりたかった」…オグシオ、達成感に涙 でもペア解消「後悔はない」

「強いままで終わりたかった」…オグシオ、達成感に涙 でもペア解消「後悔はない」
 ◇「強いままで終わりたかった」…オグシオ、達成感に涙

【「オグシオ」最後の大会を写真で見る 号泣して抱き合う姿、“最後”のメダルも 】

 潮田のショットが相手コート前方に落ちた瞬間、小椋・潮田組の大会5連覇が決まった。その場にしゃがみこみ、やがて抱き合った2人。「強い私たちのままで終わりたかった」という共通の思いを実現した達成感が、コート上の2人の表情を涙でゆがめた。

 第2ゲーム終盤になって15-19でリードを許した。序盤に攻めて握った試合の主導権も、前田・末綱組の揺さぶりで怪しくなっていた。そんな場面に「不思議と冷静になれた。相手の動きが急によく見えるようになった」と潮田。ラリーの応酬から、その潮田が6連続得点で勝負を決めた。相手の末綱は「決勝での3年連続の対戦で、勝ちたいという気持ちが強すぎたのかも。自分たちのプレーができなかった」と振り返った。

 小椋のけがなどでコンビネーション不足のまま臨んだ今大会。潮田は「(ペアを)組んだ時から『1+1が3にも4にもなるようになりたい』と話していた。今日の勝利が、まさにそれだった」と声を詰まらせた。「私の『4年後(のロンドン五輪)を目指すため、新しい別の選手と組みたい』という気持ちをわかってくれた玲ちゃん(潮田)に感謝したい。本当に、いいペアでした」と小椋。

 今後、チームでの団体戦でペアを組む可能性はあるというが、個人戦での「オグシオ」は、この日が最後。試合後の会見でも涙を見せた2人だが、ペア解消に「後悔はない」ときっぱり言い切った。


金融サミットで協調確認するも、日本に財政・金融政策打つ手なし

金融サミットで協調確認するも、日本に財政・金融政策打つ手なし
 先進国と新興国20カ国・地域(G20)が参加する金融危機対策のための緊急首脳会議(金融サミット)が15日閉幕し、景気刺激のため財政・金融政策で協調姿勢を取ることが確認された。今後、日本は欧米と協調して機動的な金融・財政政策を打ち出すことが求められる。だが、日本は先進国でもワーストクラスの長期債務を抱える一方、金利水準も低く、効果的な施策を打ち出せるほどの余力は残っていないのが現実だ。

 日本は、2兆円の定額給付を柱とする事業規模約27兆円の追加経済対策を土産に今回の金融サミットに乗り込み、景気下支えに最大限の努力している姿勢をアピールした。 米国発の金融危機は実体経済に波及。米国では基幹産業である自動車産業が大きな痛手を受け、泥沼の様相を呈している。外需に依存する日本への波及も深刻で、トップ企業のトヨタ自動車が平成21年度決算が本業のもうけを示す営業利益が前期比で約4分の1に減る見通しだ。企業業績の悪化が雇用や消費に広がり、さらに景気を悪化させる懸念は強まっている。

 景気後退の懸念は各国共通で、ドイツは総額500億ユーロ(約6兆円)、フランスも1750億ユーロ(約27兆円)規模の財政出動を打ち出した。中国は4兆元(57億円)大規模な景気刺激策を発表。米国でもオバマ次期大統領が1000億ドル(10兆円)規模の対策を検討中だ。1929年の金融恐慌の再来を指摘する声が強まる中で、「負の連鎖」を断ち切る上でも今回のサミットでは、協調した財政・金融政策の必要性をアピールする必要があった。

 だが、日本が打ち出した追加経済対策に対する国民の反応は冷ややかだ。民間シンクタンクなどは柱となる定額給付の成長率の押し上げ効果は0・1~0・2%程度しかないと分析する。むしろ財政悪化を懸念する声の方が強まっているようにもみえる。

 日本の長期債務は国と地方合わせて778兆円。景気低迷で税収増は見込めず、今年度の税収は大幅な落ち込みが確実だ。ユーロの統合で財政健全化を進めてきた欧州に比べても、新たな財政出動に踏み切る余力はない。

 金融政策も状況は同じだ。

 欧米が相次いで利下げに踏み切る中、日銀も歩調を合わせる形で10月末に政策金利を7年7カ月ぶりに0・2%下げ0・3%にした。しかし、すでに市中では1%台の低金利が続いており、住宅ローンの返済や中小企業の借り入れに与える影響はごくわずか。英中央銀行のイングランド銀行(ECB)が一気に1・5%も政策金利を下げたのに比べれば市場に与えるインパクトはあまりに小さい。

 日銀にとっては、次の政策対応で切るカードは少なく、金利政策で、欧米と協調的な歩調を合わせるのも難しい。

 財政・金融政策では、日本に致命的な影響が及ぶ前に欧米が立ち直るのを指をくわえて見守るしかないのが実情だ。財政・金融政策で協調路線がとれず、日本が世界から孤立しかねない懸念も高まっている。

【神田高校問題】「校長先生を戻して」「服装で合否、正しい」保護者や生徒が嘆願書

【神田高校問題】「校長先生を戻して」「服装で合否、正しい」保護者や生徒が嘆願書

《1》
神奈川県立神田高校の前校長に対する処分撤回を求めて行われた署名活動=15日午前、神奈川県・平塚駅前(緑川真実撮影) 神奈川県平塚市の県立神田高校が入試で服装や態度がおかしい受験生を不合格とした問題で、更迭された渕野辰雄前校長(55)を学校現場に戻そうと保護者や生徒らが16日までの予定で署名活動を実施、週明けに松沢成文県知事と山本正人教育長あてに嘆願書を提出する。前校長は教頭時代から同校建て直しに取り組み、信頼を得ていた。多数の中退者など生徒指導に悩む学校現場。同校だけの問題ではない。(中村智隆、鵜野光博、福田哲士)

   ●「苦渋」の選択

 神奈川県教委が問題を公表したのは先月28日。翌日、渕野前校長を今月1日付で県立総合教育センター専任主幹に異動させる人事を発表した。

 その後、県教委などには1300件を超える意見が寄せられ、その9割以上が「校長の判断は正しい」「風紀の乱れを事前に守ろうとした校長がなぜ解任されるのか」など前校長を擁護するものだ。

 週末には同校PTAのOBや卒業生らが14~16日の予定でJR平塚駅北口で署名活動を実施。

 卒業生の女性(19)は「渕野先生は常に生徒のことを考えている」。署名した女性(69)は「親の育て方が悪い。渕野前校長は悪くない」。30代の主婦は「外見などは基本のことで選考基準になくても当然。自分の子供を入れようとするときに金髪の生徒などがいるのは嫌」とした。

 在校生からも「校長先生を戻してください。これは生徒みんなの願い」(1年女子)。保護者からは「渕野前校長は現場にいるべき人間」「大事なお父さんを連れて行かれた感じ」との声もある。

 PTAなどはすでに県教委に渕野前校長の人事の撤回を求める要望書や陳情書など3通を提出。内容は、(前校長を)神田高校の生徒指導派遣に出してほしい▽神田高校でなくとも校長として現場に戻してほしい▽これ以上の処分はしないでほしい-などだ。

 渕野前校長は産経新聞の取材に「ルールから逸脱しているという認識はあった」とした上で「先生たちの物理的、体力的な限界というものがあり、負担を軽減させたかった。苦渋の決断だった」と話す。

《2》

   ●建て直しの矢先

 同校保護者らによると、以前の同校は校内に飲食物が散乱し、喫煙やいじめ、盗難などが絶えなかった。近隣の公民館やコンビニエンスストアなどには「神田高生の立ち入り禁止」の張り紙が出され、アルバイトを断られたり、バスに乗せてもらえなかったことも。

 中退者は全校生徒約350人に対し、年間100人。謹慎処分を受ける生徒も絶えなかった。しかし、平成15年になるとこの状況に変化が見え始めた。教頭だった渕野前校長と前任の校長が「まじめな生徒が下を向いて歩いているようではいけない」と具体的な対策を取り始めたのだ。

 学校と生徒・保護者の緊密な連絡と親身な対応▽ごみ拾いを兼ねた校内の見回り▽部活動・同好会の奨励▽学校便りの地域での回覧-など。PTAや地域も賛同、教職員と取り組んだ。

 その結果、校内からごみが消え、生徒たちはあいさつをするようになってきた。地元の警察は「指導件数が減った」と舌を巻き、大学や専門学校に進む生徒が増えてきたという。部活動も活発になり、チームが組めないほどだった野球部は、18年には公式戦で10年ぶりの勝利を飾った。

 渕野前校長は生徒と食事をともにするなど率先して指導に取り組んだ。「学校全体の担任という思いで生徒たちに接してきた」といい、全校生徒の顔と名前を覚えているという。

 今回の問題の発端となった入試での身なり調査も学校建て直しの中で平成17年度入試から設けられた。

 「改革が軌道に乗り始めた」という矢先。渕野前校長は「異動は致し方ないこと。しかし道半ばでこうなってしまったことは非常に無念」と話す。

 身なりや態度について、そもそも選考基準に明記すべきものなのか。同校関係者は「常識まで明文化を求めるのか…」と話す。

《3》

 元教育再生会議委員で神奈川県教委の教育委員を務める渡辺美樹・ワタミ社長は「神田高は3、4年前は非常に荒れており、入った生徒が半分以上辞めてしまう大問題の学校だった。(渕野前校長は)県教委が送り込んだ校長で非常にがんばってくれ、みるみるうちにいい学校にしてくれた」と高く評価する。

 県教委の説明では、渕野前校長は「ピアスや金髪、丈がおかしいスカートなど、『この高校に入りたくない』という態度を前面に出しているような生徒をなぜ入れなければならないのか」と話したという。

 それでも県教委が更迭したことについて渡辺氏は「校長職を解いただけで、更迭の認識はない。むしろ処分してはだめだと主張した。選考基準に服装や態度を盛り込んでいなかったのは単なるミスであり県教委側にも責任はある。校長だけが責められるべきではない」と話す。




 ■入試時、「問題あり」とされた例

まゆをそっている▽髪を染めている▽つめが長い▽態度が悪い▽胸ボタンが外れている▽服装がだらしない▽ズボンを引きずっている▽スカートが短い▽落ち着きがない▽軍手をつけたまま書類を受け取る…




服装や態度が悪い生徒を不合格にした神奈川県立神田高校の対応について、生徒指導の問題を抱える学校で指導経験がある教員らはどうみているか。

 「公表基準以外で不合格にしたことが問題視されているが、では面接で落としていればオーケーなのか。この問題をそんな話に矮小(わいしょう)化しない方がいい」

 こう話すのは、私立北星学園余市高校(北海道余市町)の幅口(はばぐち)和夫校長だ。

 積丹半島の付け根の町ににある同校は高校中退者を積極的に受け入れ、テレビドラマにもなった。生徒約300人のうち不登校経験者が6割、高校中退経験者が4割弱を占める。

《4》

 幅口校長は「渕野氏のやり方をいいとは言わないが、気持ちはよく分かる」とした上で「教育しやすい生徒だけを学校に入れ、あとは切る。高校のあり方としてそれでいいのかという問題が根底にある」と指摘する。

 一方、同校出身で同校教師“ヤンキー先生”として指導部長を務めた経験がある参院議員の義家弘介氏は渕野前校長を擁護。「志望校に行くのにきちんとした格好で行くのは当然。社会では外見で判断されることも多い。廊下を歩いているときもすべてが面接の時間だという意識を持つよう指導していた。内申書は情報公開請求で開示されるようになってから9割9分、生徒に都合のいいことしか書かれなくなった。受験時の態度は生徒の合否を判断する貴重な情報だ」とする。

 そして「惜しむらくは、神田高の先生には生徒に『なぜそんな格好で来たのか』と声をかけてほしかった。『まずかったですか』と恐縮する生徒なら高校でもやっていけたかもしれない」

 また元中学教師で日本教育大学院大教授の河上亮一氏は「学校を混乱させる生徒を試験で落としたいのは学校の本心だ」とし、「公表した入試の合格基準を守らないで不合格にしたのはフェアじゃない」としたうえで、神田高にやや批判的な見解を示す。

 河上氏は2つの処方箋(せん)をあげる。1つは入試基準を変え、服装や態度などの要素を入れること。もう1つは入学後の退学や停学について基準を明確にし、スムーズに行える仕組みを作ることだ。

 神奈川県内の元高校長は、年間140人の生徒が中退していたという校長時代を振り返り、「教師には無力感が広がり、それでも定員いっぱい受け入れようと主張するグループと、ある程度切り捨てるべきとするグループに教師が二分化していた」と話す。

 「切り捨てるのは簡単だが、入ってきた子供を学校になじませ、教え育てるのも公立高の重要な役割。外見で合否を判断する基準が公立高にあっていいのか」と指摘する。

《5》

 ●“荒れる学校”変質

 昭和50年代後半を中心に、校内暴力など荒れる学校や高校中退が社会問題化した。授業が成立しない、退学者が多い学校は「教育困難校」などといわれたが最近はあまり使われない。

 東京都ではここ数年、都立高校の中退者数が激減している。退学者への取り組みに課題があるとみられる約50校に対して改善計画を求めるなど指導が中退者減につながっているという。

 都教委は「現在は、子供たちの受け皿になるような多様なスタイルの学校が増えており、目に見える形での問題校は減った」(都教委担当者)。

 しかし、約10年前、教育困難校として知られた茨城県立鹿島灘高校で教壇に立ち、建て直しに力を注いだ教育コンサルタントの笠井喜世氏は「今の子供たちは昔とは質が変わっており、確かに荒れることはない。しかし、『学力低下』や『やる気の不足』。そういう意味で教育困難校は存在する」

 笠井氏は新学習指導要領で授業数が増えることにも触れ、「教員の負担はますます大きくなり、やる気のない子供たちは手に余ってしまう。まず入学前の時点で、ある程度選別せざるを得ない」と話す。

 北星学園余市高校の幅口校長は、不登校や中退する生徒について「人間関係をうまく作れないという共通点がある」とし、「そうした生徒に対応できる教育をどこかでつくる必要がある。現在、主な受け皿となっている通信制や単位制の高校では、しっかりした人間関係をつくることは難しいのでは」と話す。



 神田高校問題 同校の平成17、18、20年度入試で願書受け付け時や受験日に「まゆをそる」「ズボンを引きずる」など髪形や服装などを独自にチェック、「入学後の生徒指導が困難」と判断した計22人を合格ラインを超えていたが不合格としていた。県教委は「非公表の選考基準で選抜したことはルールを逸脱している」として謝罪会見した。同校は21年度から五領ケ台高校と統合され平塚湘風高校になる。

偽装ウナギ事件 DNA鑑定で中国産と判明 8人を逮捕、詐欺容疑も視野

偽装ウナギ事件 DNA鑑定で中国産と判明 8人を逮捕、詐欺容疑も視野

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捜査本部のある兵庫署に入る魚秀社長の中谷彰宏容疑者=15日午後1時55分、神戸市兵庫区(撮影 門井聡) 中国産ウナギが「愛知県三河一色産」と偽装表示して販売されていた事件で、兵庫、徳島両県警の合同捜査本部は15日、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で取り調べていた水産物輸入会社「魚秀」(大阪市)社長、中谷彰宏容疑者(44)や水産物卸売会社「神港魚類」(神戸市)の元ウナギ担当課長、北本順一容疑者(40)、偽装作業を指示した魚秀の非常勤役員で水産物加工会社「土佐海商」(高知県南国市)専務、横山圭一容疑者(39)ら8人を逮捕した。

 架空のダミー会社を捏造(ねつぞう)するなど前例がない偽装事件は、発覚から約4カ月を経て関与した8人の一斉逮捕となった。

《2》
 一連の偽装で魚秀が不正に得た差益は約3億円にのぼり、謝礼などを差し引いても約1億8000万円の純利益を得たとみられる。捜査本部は中谷容疑者と横山容疑者が一連の偽装工作で中心的な役割を果たしていたとみて、詐欺容疑での立件も視野に調べを進める。

 他の逮捕者は、土佐海商社員の上ノ段勝(40)、魚秀福岡営業所長の川上智行(41)、水産物加工会社「大洋水産」(高松市)元専務の稲山恵誉(44)、弟で元同社社員の稲山盛正(36)、魚秀側から偽装の隠蔽(いんぺい)工作を依頼された商社「共同フーズ」(東京都中央区)社長、佐藤弘一(56)-の各容疑者。

 北本容疑者は「偽装した商品とは知らなかった」と容疑を否認。佐藤容疑者も「共謀はしていない」と否認している。他の6容疑者は認めているという。

 調べでは8人は今年2月9日~4月8日、「三河一色産」などと印刷された段ボール箱に魚秀が仕入れた中国産のウナギかば焼きを詰め替え、3月10日~4月21日、京都府、大阪市、神戸市などの9社に20箱(約200キロ)を販売した疑い。

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