死者1100人に＝救助活動難航－スマトラ沖地震

死者1100人に＝救助活動難航－スマトラ沖地震

国連のホルムズ人道問題調整官（事務次長）は1日、インドネシアのスマトラ島沖で発生した地震による死者が1100人に達したことを明らかにした。震源地に近い西スマトラ州パダンは通信事情が悪く、現地の状況が今後明らかになれば、死傷者数はさらに増えると予想される。
　ホルムズ氏は「倒壊した家屋の下敷きなっている人が依然数千人単位でいると懸念される」と語り、被災状況の全容は依然、把握されていないことに表情を曇らせた。被災地では道路が各地で寸断され、電力供給も滞っている。激しい雨が被災者の捜索・救出作業を妨げているという。
　現地からの報道によると、ホテルや学校を含む500棟以上の建物が倒壊。パダンにある国立病院は負傷者であふれかえっている。備え付けの病床では足りず、屋外にテントを設営し、運び込まれてくる負傷者を収容している状況だ。
　インドネシア当局者は少なくとも770人の死亡を確認したとされるが、犠牲者数は最終的に数千人に上る恐れがある。