SSブログ

【「北方領土分割に日本は同意する」? 】

【「北方領土分割に日本は同意する」? 】

 北方領土問題について、前外務次官の谷内(やち)正太郎政府代表(65)が毎日新聞紙上で、「個人的には(四島返還ではなく)3・5島返還でもいいのではないかと考えている」と発言したとされる問題が波紋を広げている。今月11日からのウラジーミル・プーチン首相(56)の訪日を前に、ロシアの主要メディアが、その趣旨を一部、曲解して報じているからだ。

 4月20日付の露紙、コメルサント(電子版)は、国営イタル・タス通信のゴロブニン東京支局長の解説を掲載した。その中で、「谷内氏は、(毎日新聞の)記事の中で、日本政府は従来の南千島(北方領土のロシアでの呼称)すべて(の返還)の要求を断念する価値があると表明した」としているが、毎日新聞には、そのような谷内氏の発言はない。日本政府の公式見解とも異なる。

 しかも、「この外交官の考えによると、ロシアとの関係発展のため歩み寄りが必要だという。つまり、それは、係争中の領土を面積で二分割することなのだ」として、最後に、「ロシアが島々の分割を提案すれば、日本政府内で真剣に受け止められることは疑いのないことだ。全体として、日本の世論も拒否しないだろう」と話す「影響力ある日本のジャーナリスト」の談話を紹介した。

 さらに同紙は、領土二分割論に麻生太郎首相(68)が外相時代に言及したことや、小泉純一郎元首相(67)も今年、モスクワ訪問の際に興味を示したなどと伝えた。

 4月22日付の露紙、イズベスチヤ(電子版)は、プーチン首相の訪日などを控え、日本が「ロシア側の態度を知るために探りを入れてきた」と断定し、「だが、領土分割論は両国の保守派が受け入れない」と結論づけている。

 一方、露週刊誌のエクスペルト(4月13日号、電子版)は、「これまで見捨てられてきた」四島に、露政府が2007年から9年計画で、およそ150億ルーブル(約450億円)の予算を投じる計画で、すでに地熱発電所が建設され、空港の再建も進み、島民の生活水準向上が進んでいるとするルポを掲載した。

 同誌は「これは、ロシアが、最も東端の領土における地歩を強化していることを意味する」と強調した。ロシアは四島の帰属が定まらないうちに、着々とその実効支配を固めている。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。