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鳥インフルエンザ死者相次ぐ 警戒強める中国

鳥インフルエンザ死者相次ぐ 警戒強める中国
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【1】中国で鳥インフルエンザ(H5N1型)のヒトへの感染が広がっている。公表された感染者は今年になって7人、うち5人が死亡し、すでに昨年の死者数を上回った。中国政府は「感染拡大の兆候はない」としているが、旧正月(春節)を故郷で過ごした人たちのUターンラッシュが始まり、警戒を強めている。

【2】今年最初に死者が出たのは北京。昨年末に市場で買ったアヒルを調理した女性(19)が発熱や呼吸困難を起こし、入院先で5日に死亡した。その後も17日に山東省済南の女性(27)▽20日に湖南省懐化の病院に入院中の貴州省の男性(16)▽23日に新疆ウイグル自治区ウルムチの女性(31)▽26日に広西チワン族自治区の男性(18)と死亡が相次ぎ、3週間余りで昨年1年間の4人を上回った。 かつてない速いペースでの死者の増加に中国政府は警戒を強める。

【3】国営新華社通信は、「現在の感染は散発的」「大規模で爆発的な感染が起きる証拠はない」などとする専門家の意見を紹介。ヒトからヒトへの感染拡大でないことを強調して、国内外に広がる不安を打ち消そうとしている。 中国中央テレビも、死者が出るたびに情報を詳しく報じている。各地で緊急対応措置が発動され、専門家チームが感染者と接触した人を特定し、発熱などの症状が出ていないか7日間様子を見ていることなどが伝えられている。政府は、春節明けを前に多くの人が都会に戻るのに備え、原因不明の肺炎患者が出た場合に医療機関に報告の徹底を求めるなど、対策を強化する。ただ中国には感染源になりうるアヒルやニワトリを飼う農家が多く、感染の危険性が元々高い。
【4】感染の約8割が冬から春(11月~3月)に集中しており、増加は避けられそうにない。陳竺・衛生相も「今はヒトへの感染が多発する季節で、感染防止は厳しい状況にある」と散発的な感染が続くことを認めている。ヒトへの感染が続けば、やがてウイルスが進化してヒトからヒトに感染するタイプが現れる可能性がある。万一、人口が密集する都市部でウイルスが広まれば、一気に流行する危険が高い。大流行(パンデミック)を防ぐには、発症初期に患者を隔離するなど感染の封じ込めが欠かせない。だが、北京で死亡した女性の場合、病室などで家族や医療関係者116人が二次感染の危険にさらされるなど当局の対応に不安が残った。

【5】現地紙によると、女性は地元の医院で「風邪」「肺炎」などと診断されて転院を繰り返し、家族に鳥インフルエンザ感染の疑いが告げられたのは発症から11日後の死亡前日だった。中国のある医療当局者は「患者側が医療費の負担を心配して症状が重くなるまで受診しないことや、高額な検査を受けたがらないことが多く、感染確認が遅れることはあり得る」と認める。
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